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【インボイス】少額特例

共同購入 (仕入) に関わるインボイスの適用について

 1万円未満の課税仕入れ (経費等) について、インボイスの保存がなくても帳簿の保存のみで仕入税額控除ができます。

 パーマ液やシャンプーなどの材料を仲間うちで共同購入 (仕入) した場合の消費税の経費計上について、全員が非課税業者であったり、課税業者である場合は問題がありませんが、非課税業者や課税業者が混在し、かつ、代表購入者が非課税業者であった場合、その代表購入者からはインボイスの発行を受けることが出来ません。したがって、課税業者である共同購入者はその仕入にかかる消費税を経費に計上することができませんが、以下の特例が認められています。

 令和5年10月1日から令和11年9月30日までの期間は「少額特例」として、少額 (税込1万円未満) の仕入れについて、インボイスの保存がなくとも一定の事項を記載した帳簿の保存のみで仕入にかかる消費税を経費に計上できます。

※適用は1回の取引額についてとなります。

※簡易課税制度選択者は適用されません。

[1万円未満の判定単位]

 

「税込1万円未満」に該当するかどうかは、1回の取引の課税仕入れに係る金額 (税込) が1万円未満かどうかで判定します。そのため1商品ごとの金額で判定するものではありません。

 

[具体例]

 

① 12月3日に5千円の商品を購入し、12月10日に7千円の商品を購入した場合

⇒ それぞれが税込1万円未満の取引であるため、インボイスの保存が不要

 

② 5千円の商品と7千円の商品 (合計1万2千円) を同時に購入した場合

⇒ 税込1万円以上の取引となるため、インボイスの保存が必要

〔インボイス制度経過措置〕

 インボイス制度開始後、免税事業者へ支払う消費税については100%仕入税額控除 (以下、「控除」) できなくなるわけではなく、3年間 (令和8年9月30日まで) は80%控除できる経過措置が設けられています (4年目以降の3年間は50%控除) 。

 経過措置の適用を受けるには、経過措置の適用を受ける旨を帳簿に記載して保存する必要があります。

▽国税庁ホームページ

少額特例 (一定規模以下の事業者に対する事務負担の軽減措置の概要) の概要はこちら>>